2020/11/15

自業自得

セルモータを交換して以降、実に快調だった205。長距離ではコンスタントに11〜13km/Lぐらいの燃費を叩き出してくれるほど調子がよかった。
ただ、数週間前から不思議な現象が起こり始めた。クルマ自体の調子は変わらずいいんだけど、アクセルを吹かしていくと2,500回転あたりでダッシュボードの向こう側からゴォーーーという大きな音が聞こえてくる。走ってる最中だから、それが室内から聞こえてくるのかエンジンルームから聞こえてくるのかもよくわからない。しかも決まって2,500rpm付近に限っていて、それよりも低くても高くても起こらない。ギアが何速でも変わらない。
走行には別に支障ないからそのままにしておいたら、悲劇は起きた。。。

高速道路で140kmばかりの距離を帰宅中のこと。ありゃりゃ、エンジンパワーがどんどん落ちていくよ!70km/hから加速するのにアクセルベタ踏み、ATが2速まで落ちないと加速できない。パーキングエリアで停めて点検してみるもアイドリングやエンジンの吹けには特に異常は感じられないけど、本線に出る時の加速がぜんぜんダメだよ。本線がすいてたからよかったけど、80km/hぐらいまで加速するのにベタ踏みでも1分ぐらいかかる(苦笑)。
それでも頑張って自宅最寄りのインターまでなんとかたどり着き、高速を降りようとした時、縁の下から「カラン!」と何か落ちた音。止まるわけにいかないからそのまま放置して市街路に出た。

結局、自宅まであと3km、というところで息尽きた。。。若干上り坂になっている信号待ちからベタ踏みしてもエンジンパワーがなくて発進できない。
ハザードを点滅させて下車、ペコペコ頭を下げて後続のクルマに追い抜いて行ってもらった(恥)。ゆっくりなら走れるので、とりあえず道沿いのコインパーキングに緊急避難。
家にいるカミさんを「クルマを運転するならこれぐらいできるようにしておかないと」とかなんとか言いくるめて(笑)、カミさんにクルマで自宅まで牽引させるという暴挙に出た。

さあご覧あれ!プジョー206がプジョー205を牽引するという世にも珍しい光景を!

原因究明。縁の下に潜ってみる。
最初のゴォーーーも含めて、原因はこれだった。。。
エンジンとミッションを締結しているボルトが1本無い・・・。一番下のボルトだ。おそらく、クランクシャフトオイルシール交換時に仮締めしたままで本締めするのを忘れたんだろう。明らかな自業自得。

これが無いからエンジンとミッションがわずかながら逆ヘの字になってしまい、ドライブプレートとトルコンに無理がかかって負荷になってたんだろう。インターを降りる時に落ちたのはこのボルトに違いない。新しいボルトでガッチリ締め直した。

ところが安心するのはまだ早かった。いざエンジンをかけようとすると、、、かからない。「げ、、、無理がかかってエンジンかミッションまで逝っちゃったか?」
いやいや、いくらドライブプレート周りに無理がかかってたからって、エンジンがかからないのはまた別問題だろう。

ん?・・・ドライブプレート周り・・・隣はタイミングローター・・・エンジン不動・・・もしや!?

そう、このブログではすっかりお馴染みとなったTDCセンサだ。
写真は新品だけど、外したセンサ(悔しくて写真も撮らずに捨ててしまった)には明らかに大きな打痕が付いていた。TDCセンサとタイミングローターのクリアランスは数mm。おそらく逆ヘの字状態で接触したんだろう。
在庫品と交換したところ、ハイ、一発始動!

本締め忘れはこれまでも何度かやらかしてる。歳を取るとさらに増える恐れもあるから、一層の注意を心に刻んでおかなくてはならないと肝に命じた。。。

2020/08/30

赤プジョー 、お前もか!

 青プジョー のセルモータを修理した1ヶ月後、なんと真似するかのように同じ現象が赤プジョー にも発生!炎天下を長距離走ったあとエンジンを切って再度始動しようとするとセルモータがうんともすんとも言わない。始動リレーはカチっと動作してるから、これはもうセルモータ不良以外の何者でもない。
とはいえ30分ばかり放置して冷めると何事もなかったかのようにあっさり始動するから、とりあえず騙し騙しそのままに。でも、これじゃコンビニでの短時間駐車時なんかは怖くてエンジンを切れない(苦笑)。
そしてついに先週、始動リレーの「カチッ」も言わなくなってしまった。全く始動不能。

セルモータ始動リレーの場所は、以前交換したリレーボックスに納まっている3個のリレーのうち向かって左側。外してバラしてみた。

ありゃりゃ、可動接点が完全に溶け落ちてるよ。
とりあえず在庫のリレーに交換して復活。

とはいえこのままじゃまた再発するだろうから、セルモータも交換することに。

初めてじゃないからわかっちゃいるんだけど、205のセルモータ交換は206より遥かにめんどくさい。セルモータを固定してるボルトにアクセスするにはエアフローメータだのスロットルボディだのも外さないと容易じゃない。しかも、何とか外れたとしても今度はそのセルモータを外に取り出すスペースがなくて、結局燃料レール、インジェクタ、インテークマニホールドまでも外すことになる。エンジンより手前側に見えるモノはほぼ全部を取っ払う感じ。。。


外したセルモータ。重くて無骨。このタイプは、その重量を支えるためにモータ背部にステー(写真上部の金具)があることが難点。こいつがインテークマニホールドの真下の位置でエンジンブロックに固定されてるから、なおさら外しにくい。


交換するセルモータは、前回青プジョーに転用しようと思ってできなかったこいつ。結局あの時転用しなくて正解。こっちは軽量・スリムだから背部にステーがない。


よりによって真夏・真昼・快晴。気温35℃の炎天下の中、頭がクラっとなるたびに冷房の効いた部屋に逃げ込むことを繰り返しながらの作業。申し訳ないけどとてもじゃないけど作業途中の写真なんて撮る気も起きないよ。。。などと一人ボヤきながらも何とか3時間ほどで交換完了。
150kmほど走ったけど今のところ再発する様子もなく快調快調。

2020/07/29

コンプレッサ交換

待ちに待ったMade in Chinaコンプレッサがようやく届いた。コロナ禍で中国からの輸送便が大幅に削減されていて、現地倉庫は輸送待ちの貨物で溢れかえっているらしく、その影響でこいつも発注してから届くまでに実に二ヶ月かかった。

届いたChinaコンプレッサは205のコンプレッサとは大きく3ヶ所が違っている。

一つはヘッドカバーの配管取出し形状。こいつは真ん中に刻印されている通り『FN』と呼ばれる配管接続口が上方にあるタイプだけど、205は配管接続口が背面にある『M』タイプだ。このままじゃ配管は繋がらない。

二つ目はプーリのタイプ。China品は8PKと呼ばれる8山リブベルト用。205は4PKと呼ばれる4山リブベルト用。もしかしたらプーリとクラッチをそっくり交換しなくちゃなんないかもしれない。

三つ目は、クラッチ配線のコネクタ形状。China品は黒い1本線が出ているだけで、マイナス側はボディアースだ。205の方は2本取出しで、おなじみ2PのJunior Power Timerコネクタ。まあ、エアコンON時に12Vがかかりゃいいだけだからこれはどうにでもなりそうだ。

まず一つ目の違い=ヘッドカバー。
写真左がChina品のヘッドカバー。吐出管と吸入管が上部に付いている。
写真右が元々ついていたコンプレッサのMタイプヘッドカバー。吐出と吸入は裏側(背面)に出ている。
ただ、見ての通り取出し方向が違うだけで構造はどっちも同じだから、今回はこのMタイプを流用することにした。そのつもりでせっかくワイヤブラシでピカピカに磨いておいたんだし。

写真は組替え後。
FNタイプのヘッドカバー(写真手前)はもったいないけど不燃ゴミ行き。

二つ目のプーリ形状違いへの対応。
リブベルトの規格自体は、山数が違っても山そのものの形状は何PKであろうと同じだから、もしかしたら8PKのプーリに4PKのベルトでもそのまま掛かるんじゃなかろうか。当初はこのプーリもそっくり付け替える予定だったけど、クラッチのクリアランス調整だの考えたら面倒だから転用できるならそうしたい。
プーリ同士を並べて比べてみて、8PKの外側4山だけを使ってそのままいけると判断。元々の4PKのベルトの山も8PKプーリにぴったりはまることを確認。

実際に取付けてみた。ベルトは予想通り外側4山にうまく掛かってくれた。ただ、ベルトを張ろうとして下のテンショナーを上げていったところ、なんと8PKプーリの矢印の2ヶ所(プーリの外周とフランジボルトの頭)がわずかにテンショナーに干渉することが発覚。
でも、ここまで来ちゃうと後戻りするのは面倒だ。思い切ってディスクグラインダで当たる部分だけ削り取ってしまった。

三つ目、クラッチ配線。
写真は205側のコネクタ。テスターリードを差してある方が+12V、他方がアース。
ただこのコネクタ自体の劣化も激しいから、ここは思い切ってコネクタはぶった切って廃棄。+12V側の配線だけ新しいコンプレッサの配線にギボシで接続した。アース側はどこにも繋がずそのままコンプレッサ側のボディアースを利用。

交換自体は完了。あとは真空引きと冷媒チャージだ。
コンプレッサ故障後、しばらくの間冷凍サイクル内が梅雨時の大気に開放されてた状態だから、真空引きはいつもより長く1時間ばかり行った。
冷媒はR12でもR134aでもなく炭化水素(HC)冷媒。ここだけは「世の中の冷媒なんて全部炭化水素にすればいいのに」と考えてる冷凍空調技術者としての俺の譲れないポリシー。

ちなみに今回のChinaコンプレッサ、冷凍機油は既にチャージ済みだった。それはそれでありがたい話なんだけど、R134a用のコンプレッサだからチャージされているのはおそらくPAGオイル。ホントは、冷凍サイクルに残っている鉱油と混じっても影響の少ないPOEオイルを入れたかったんだよねぇ。ま、冷凍空調業界にいても「鉱油とPAGが混じって詰まった」っていう話は実際のところ聞いたことないから、今回は実験台としてこのまま使ってみることにした。
ついでに今後おそらく発生するであろうガス漏れの検知用に蛍光剤も5ccばかり添加しておいた。

そんなわけでせっかくエアコンは完治したんだけど、、、今日は7月下旬だっていうのに最高気温23℃。。。肌寒くて全然試運転にならないよ。

2020/07/28

またもエンジン不調発生!

ヘッドライトが割れた頃からどうもエンジンの調子が良くない。
アイドル状態からアクセルを踏むとブスブス言って回転が上がらずエンストしそうになる。そこで思い切ってアクセルを全開にすると突然復活してあとは普通に走行できる。
これじゃ信号待ちのたびにヒヤヒヤしなくちゃなんない。

ボンネットを開けてチェック開始。

TDCセンサ信号、異常なし。
点火信号、異常なし。
ディストリビュータ、異常なし
プラグ、異常なし。
インジェクタ信号、異常なし。
インジェクタ、異常なし。

う〜む、、、またあの原因不明の不調の再来だろうか・・・。嫌だなぁ。

エンジンルーム内の配線を片っ端から揺すってみる。
あれれ?
エアフローメータの4本の配線のうち2本がやけに動く。

コネクタのカバーを外してみると、黄色と白の配線がぷっつり断線。フラップ出力とECUからのDC5V電源ラインだ。これじゃエアフローメータは機能しない。ECUのフェールセーフ機能でギリギリ無理やりエンジンを動かしていたことになる。

配線自体もかなり劣化してて、曲げると被覆が折れちゃうような状態だから、コネクタハウジングだけを流用してハーネスをそっくり全部新しく作り直した。

何事もなかったかのように不調は解消して修理完了。
(・・・もしかしてあの原因不明の不調もこれが原因だったとか???)

2020/07/21

段差でガチャン!

仕事がひと段落したので有給休暇を取ってクルマ屋の大将の店に寄ってみた。
店頭で作業中の大将に「来たよ〜!」と声をかけながら、県道から左にハンドルを切って歩道の切下げのわずかな段差を乗り越えて店先に乗入れた途端、すぐ前方でガチャーン!と大きな音!えっ!?もしかして上から何か落ちてきた?
見れば大将が大笑いしている。
「来ると必ず何か起こしてくれるねぇ」

右ヘッドライトのガラスが落ちて割れた音だった。。。
暑さで接着剤が溶けてガラスが剥がれてしまったようだ。

大将「予備のヘッドライトあるの?」
俺「大丈夫、中古が2個と新品が1個ある」
大将「どんだけ持ってんだよ(笑)」

せっかく来たけど暗くならないうちにとっとと撤収。

帰宅後、予備のライトに交換。
光軸はとりあえず左ライトと同じ高さに調整して修理完了!

持つべきものは予備部品だ。

2020/07/07

<番外>熱に弱いセルモータ

青プジョー でホームセンターに買い物に行き、帰ろうとしたらセルモータが回らない。。。「バッテリかなぁ」と思いつつもキーを捻るとマグネットスイッチは実に元気にカチン!と音を立てて作動する。
とりあえず青プジョー は駐車場に放置して、徒歩で帰宅。赤プジョーにセルスタータ(携帯バッテリ)を積んで再びホームセンターの駐車場に戻ってきた。青プジョー の運転席に座り、ボンネットを開ける。試しにキーを捻ったら・・・ブルルン!あれ?普通にかかっちゃったよ。

ホームセンターの駐車場には赤プジョー と青プジョー の2台、運転手は俺一人。。。自転車みたいに片方のハンドルを掴んで2台まとめて移動できればいいんだけど(苦笑)そうもいかないのでエンジンのかかった青プジョー で帰宅。その後また徒歩でホームセンターに戻って赤プジョーも回収した。

その後青プジョー は何度試しても普通にエンジン始動した。

1週間後、50kmほど走って自宅近所のガソリンスタンドに寄って給油したあと、エンジンをかけようとするとなんとここで再発!スタンドの店員さんに邪魔にならない位置まで押してもらって「さあどうしたものか」と30分ばかり考えていたらあっさり始動。こりゃほぼ間違いなく熱の影響だ。

ネットで調べたら出てくる出てくる。熱で回らなくなるのは206のセルモータの持病らしい。

外してみた。
青プジョー (206)のセルモータはエンジンの向こう側にあって、手が届きにくいから大変かと思ったけど、エアインテークホースを外すだけであっさりアクセスできた。エンジンの手前側にあるもののスロットルやらインマニまで外さなくちゃなんない赤プジョー(205)に比べたら断然ラクだ。
もちろんバッテリのマイナス側を外しておくのは必須。

バラしてみた。
正直どこが悪いんだかわからない。。。
だいたいこういうモータってやつはブラシがダメになるんだけど、実際ピカピカに磨いて試してみてもやっぱり再発した。

「そういえば押入れに205の予備のセルモータがあったよなぁ」と持ち出してきて比べてみた。
206に付いてたのがValeo製・D6G3、205用が同じくValeo製・D6RA66。

ぱっと見はほとんど変わんないんだけど、惜しい!マグネットスイッチの位置が真逆だ(上の矢印)!
さらに、付けようと思えば付いちゃいそうな気もしたけど取付ボルトのサイズも違った(下の矢印)。断念。

今週末車検に出す予定だから、諦めて素直に互換品を取り寄せた。
何度も付けたり外したりしたからもう目をつぶってもできる(笑)。平日、仕事から帰宅後に取付開始し、30分ばかりで完了。
チンチンに熱くなるほどは走り回ってないけど、今のところ順調に始動できてる。

2020/05/31

久々の発煙(これくらいじゃもう驚かない)

コロナ禍のさなかに忍びないけど仕事の都合もあって300kmほど走ってきた。あと数kmで帰宅、というところでフロントからモクモクと白煙。ボンネットよりも前方だ。ラジエータが吹いた?いや、水温は正常だ。ん?気のせいか車内が暑いぞ。エアコンが効いてない。またホースが破裂したかな?
周囲のクルマや歩行者からの視線は痛いけど、そんなのもう慣れっこだ(苦笑)。走行は普通にできるからとりあえず帰宅して、縁の下に潜り込む。エアコンを切ったせいかもう発煙はしてない。

どうもコンプレッサのクラッチ周りが焦げ臭い。コネクタを抜いてベルトを外す。ベルトには擦り切れた痕跡はなく、冷媒も抜けてないようだ。

以前もオーバーホールしてるコンプレッサ。当時の世界標準・サンデンSD-508、斜板式5気筒レシプロ圧縮機。
ともかく取り外して原因を調べてみよう。
冷媒を抜いて(炭化水素冷媒に替えてあるから大気放出OK)背後の冷媒配管を外し、ボルト4本を抜いて、、、

久々の取外し完了。

クラッチのアーマチュアを手で回してみると、、、半回転ぐらい回ったところでガツンと止まってしまった。いやーな予感。中で何か起きてるぞ。

シャフトを固定しているナイロンロックナットを外して、専用の3本ネジプーラーでアーマチュアを抜く。

そのあと、普通の2本爪プーリー抜きでベルトがかかる部分=ローターを抜く。

クラッチ部分ご開帳。あーあ、炭化してるよ。
おそらく、ロックしたコンプレッサを無理やり駆動しようとしてクラッチがスリップを起こし、チンチンに熱くなってソレノイドが発煙、っていう流れだったんだろう。

ソレノイドコイルを外して、ボルト8本を抜いていよいよコンプレッサ内部に侵入。

ガーーーン!
中身を引き抜くと、ピストンが1本だけ外れてきたぞ
原因はこれだ。受け部が完全に破損してコンロッドが分離しちゃってる。

ピストンを引き抜いたあとのシリンダを眺めててふと気付いた。そういえば冷凍機油、ないじゃん!?
ここまでバラせば普通なら「冷凍機油とりあえず何で受けとこうか」と思うところなのに、今回そういえば1滴も垂れてきてさえいない。
オイル切れでコンプレッサを破壊するなんて第一種冷凍空調技士としては大失態だよ、こりゃ(苦笑)。

こうなると基本的にはもうコンプレッサ交換しか手がない。幸いSD-508はまだまだ需要が多いのかアメリカや中国ではリビルド品やサードパーティ品がたくさん出回っている。
でも、205のコンプレッサと全く同じタイプとなるとこれがほとんど見当たらない。『SD-508』というのはあくまでもシリーズ名で、取付け方法やクラッチプーリーの形状、配管取出し方法によって様々なバリエーションがあるんだけど、205のように『イヤー型取付方式』『4PKベルト用クラッチ』『Mタイプ配管取出し』という組合せはまず見かけない。

そこで今回は、なんでもいいからイヤー型取付方式の本体を仕入れてきて、矢印の4PKベルト用クラッチとMタイプ配管取出カバーを付け替えてやろうと考えた。真ん中は新品を使って、両側は現状品を流用しようというニコイチ作戦だ。

なんでもよけりゃMade in Chinaならサードパーティ品が6〜7千円ぐらいで売られている。ポチっと手配。20日ぐらい待てば届くことだろう。


流用する配管取出カバーは頑張ってワイヤーブラシできれいに磨いてみた。案外きれいになるもんだね。

4PKベルト用ローターは、今回のトラブルで内部のベアリングが破損してることが判明。
ドライブシャフトナットを外す時に使う35mmのソケットが寸法的にピッタリなので、これを当て金にしてハンマーで打出して、新しいベアリングに交換。ベアリングは光洋精工(現・Koyo)製・83A551B。

準備は整った。さあ早く届け、Chinaコンプレッサ!

2020/05/16

Android Head Unitにロータリーコマンダーを接続

青プジョーでうまくいったAndroid Head Unit (以下AHU)と純正サテライトスイッチの接続。そうなると赤プジョー・205でも実現したくなる。

AHUを取付けるまでオーディオ操作はこのソニー製ロータリーコマンダー・RM-X4Sを使っていた。できることならすっかり馴染んでるこいつから操作できるようにしたい。

ややこしい内部回路だったら嫌だなぁ、と思いながら調べたら、なんのことはないこいつも単純に押したボタンによって抵抗値が変わる方式だった。
コマンダーの3PプラグのTIPとRINGをそれぞれAHUのKey1、Key2に、SLEEVEをアースに接続して、各ボタンをひとつひとつAHUの機能に割り当てていくとすんなり登録完了。
こんなにわけないならもっと早くやるんだった。

2020/05/15

<番外>青プジョーのサテライトリモコン

今年初めに205に取付けたAndroid Head Unit、味をしめて実は青プジョー にも付けている。

ただ、せっかく標準装備されているオーディオ操作用のサテライトスイッチ(いわゆるステアリングリモコン)が使えない。こいつはプジョー純正オーディオにしか対応していない。


外して分解してみると8本のリード線が出ていて、黒がコモン、紫と灰がジョグダイヤルのA相とB相、残りの5本はソース切替、1曲送り、1曲戻り、音量+、音量-のスイッチにつながっていた。プジョー純正オーディオはこの並列接点信号を受けて動くらしい。

一方、Android Head Unitの方は、ステアリングリモコン接続用にKey1、Key2という入力を持っている。こいつはリモコンON時の抵抗値によってどのスイッチが押されたかを判断する構造になっていて、プジョー用のサテライトスイッチのようにただ接点が出力されているだけのリモコンはそのまま接続できない。世の中のクルマの大半のステアリングリモコンはこの抵抗値出力方式が標準だから、これに合わせてるのだ。

そこで、サテライトスイッチの方に抵抗を並べて付けて、押したボタンによって抵抗値が変わるように改造してみた。
それぞれのボタンに対応する機能の割り当てはHead Unitの方で自由に設定できるから、とにかく押すスイッチによって線間の抵抗値が変わればいい。500Ωから20kΩの間ぐらいならテキトーでかまわない。

真ん中のジョグダイヤルもホントならDフリップフロップのデジタル回路かなんかで回転方向を読み出してパルス出力すれば使えるんだけど、わざわざ面倒だし、そもそもジョグダイヤルを使うような操作がHead Unit側にないこともあってこいつは使わないことにした。


さあこれでうまくいくだろうとやってみたら、、、

写真左側のラバースイッチの導電ゴムが劣化してるせいか、押し方や押す強さ、押してる時間によって導電ゴムの接触抵抗がフラフラ動き、同じボタンを押してるのにある時は1曲送り、ある時は音量ダウン、のような押すたびに当てずっぽうな動作をするスイッチになってしまった。これじゃリモコンにならない。

そこで思い切ってラバースイッチをやめて、同じ位置にタクトスイッチを組み込んでみた。これなら接触抵抗は限りなく0Ωに近いから、予定通りの抵抗値が送られるはずだ。

それにしてもこういう細かい作業には老眼はつらい。。。

苦労した甲斐あって結果は大成功。Made in Chinaの格安Android Head Unitのオーディオ操作がこのプジョー純正サテライトスイッチからバッチリできるようになった。

2020/05/02

激摩耗ブレーキパッド

気付けば激減りのブレーキパッド。いやホントにカツカツ状態。
本来ならパッドセンサがディスクに当たって警告灯が点灯するんだけど、センサがゆるゆるで抜けちゃってたっていう情けないオチ(写真では戻してある)。

外してみたら左側のパッドなんて残り1mmもない。「首の皮一枚」とはまさにこのことと言わんばかりだ。
完全に減っていれば金属同士が当たる異音がするから、たまたまその直前に気付いたというラッキー。

しかし、、、1年前にブレーキフルード漏れを直した時になんで気付かなかったんだろうか。いかんいかん。

新しいパッドを装着!
こんなに厚かったんだよねぇ。。。

それにしても、コロナ禍のさなかでありながらゆうべ注文して今日午前中に届くんだからすごいぞ、日本の宅配システム。

2020/05/01

2ストばりのオイル消費量

クルマ自体は絶好調なんだけど、ここ1年ほどオイルの減りが早い。実に早い。ほんとに早い。最近では100kmも走ると1Lは減る。ガソリン満タン1回分でオイル4L1缶の消費だ。2ストの混合燃料じゃあるまいし、どう考えてもおかしい。
ただ、排気ガスを見る限りオイルが燃えてる様子もないし、家に止めてる間は減らないし、もちろん縁の下にオイルだまりができてるようなこともない。大きな声じゃ言えないけど、こりゃ走行中に撒き散らしてるとしか考えられない。

走行中に限ってオイル漏れが起こる部位・・・カムシャフトオイルシールかクランクシャフトオイルシールぐらいしかない。カムシャフトのシールであれば上の方だからエンジン全体がオイルまみれになりそうだけど、そんな気配はないからおそらくクランクシャフトのシールだ。
クランクシャフトオイルシールはタイミングベルト側とミッション側の2カ所にある。そのうちタイミングベルト側はちょいちょいバラして見てるからまず無罪。となると、、、一番厄介なミッション側のシールが犯人だろう。ああやだよやだよ、ミッション交換でもないのにミッションを下ろさなくちゃ直せないじゃん。

とりあえずオイルシールは仕入れた。
えっ???『TOYOTA』!?
どうやらトヨタ車にも同じオイルシールが使われてるらしい。。。











こんなの時間がある時しかできないよなぁ、、、なんて思ってたところに、コロナウィルス緊急事態宣言で外出禁止の大型連休を迎えた。ピンチはチャンスだ!ここでやらずにいつやる!!

それにしても目的がミッション交換じゃないのにミッションを下ろすっていうのはやる前からホントに気が滅入る。。。もう何度もやってる作業だから、なるべく余計な物は外さずに準備。クーラントもATFもほとんど抜かない。ドライブシャフトもハブ側はバラさずに、シャフトをエイヤっと引っ張ってミッションから引っこ抜く。

いつものように、あらかじめ横に流したCチャンネルでエンジン後端を吊っておいてから、エンジンクレーンとお気に入りの超小型ホイストを組合せてミッション下ろしにかかる。
エンジンクレーン単独で吊ってもいいんだけど、微妙に上下できるホイストを間にかましておくといろいろと便利。

バールで揺すったりこじったりして邪魔物をよけながら、無事着地。しかし、今回はこのミッションの方には用はないから虚しい。

エンジン側。久しぶりにお目にかかるトルコンプレート(三角形の板)とそれが貼り付いてるドライブプレート。ただ、過去はミッション交換が目的だったから、これまでこっち側はあんまりちゃんとは見てない。

ぱっと見た目ではこの奥でオイル漏れしてるようには見えないんだよなぁ。

バカみたいに固く締められている8本のボルトを外して、プレート類をまとめて外す。このボルトはほんとは使い捨て。一度外したら新品に替えないといけないことになっている。もちろん今回は在庫なんてないから再使用するけどね。

ここでようやく今回の目的のクランクシャフトオイルシールとご対面!
やっぱり矢印のあたりから漏れてるよ。赤で囲った周辺もいかにもオイルが飛び散って汚れちゃった感じだ。

ついでだから取り外したドライブプレートのタイミングローターをじっくり観察してみた。

むむ?上死点のちょうど反対側の歯に変形を発見。一部がえぐれてささくれだってる。
まさかと思うけど、あの『突然の不調』でTDC波形の下死点あたりに見られた落込みはこのせいだったりして?いや、こんなわずかな変形であんなに出力波形が変わるとも思えない。。。

とりあえずヤスリで磨いて形を整えて、全体的にもざっとサビ落とし。ま、この作業は気休め程度。

肝心のオイルシールの取り外し。
対角にテキトーなタッピングビスを打ち込んで、釘抜きで引き起こすとオイルシールが外れてくる。


エンジンオイルを塗った新しいオイルシールを、外す前のオイルシールと同じ位置まで木ハンマーで打ち込んでいく。決して一番奥まで打ち込んじゃいけない。

オイルシールが交換できたら逆工程で元に戻していく。
ホントは再利用不可の8本のボルトは、気休めにネジロック剤を塗ってまた頑張ってもらう。それでも心配だから今回は珍しくトルクレンチを使ってちゃんと規定トルクで締め込んだ。

どうせならATFの漏れ対策もしておきたいから、今回はドライブシャフトオイルシールも交換(なぜか手持ちが2セットもあったんだよね)。

今回の作業で余ったのはこれだけ。なかなか優秀だ(笑)。ただ、ワッシャはともかく、1本だけとはいえこんな長いボルトが余ってるのはちょっと心配。いったいどこのだろう???

ついでにしばらく放置状態だったATFの状態も見てみた。磁石が毛むくじゃらになってるのはまあ仕方ないとして、色がオレンジなのが気になる。本来の鮮やかな赤紫色からずい分変わっちまったものだ。
とりあえず抜ける分だけ抜いて、それほど汚れていないストレーナも一応洗浄した上で新しいATFを補充。

そんなことよりぶったまげたのがブレーキパッド!!
全作業が終わってタイヤを付けようとした時に気付いた。
ありゃりゃ、減ってるとかじゃなくて、全く無いよ!

パッドのセンサも抜けかかってて全く役に立ってないし(苦笑)。

連休後半にやることができちまった。

※余ったボルトは翌日出所が判明。エアコンのサクションパイプを固定しているボルトでした。めでたしめでたし。

※で、ここまで苦労してオイル消費は減りませんでしたとさ(苦笑)。謎。。。