2018/12/23

突然の不調<一歩前進編>

TDCセンサまわりに絞っていろいろ試してみることにした。
届いた新品のTDCセンサに交換してみたり、ECU自体を換えてみたり、ECU基板上の入力回路にあるダイオード、コンデンサを変えてみたり、センサのシールド線を換えてみたり、、、電気的な対処はおよそあらゆることをやったと思うけど、やっぱり変化なし。

どうしても気になるのはTDCセンサの出力波形だ。
上死点を示す欠損波形部分とちょうど180度反対側の出力波形のレベルが妙に低い。TDCセンサの構造自体はエレキギターのピックアップと同じ原理だ。すなわちフレミング右手の法則。出力電圧が下がるのは、タイミングローターの山がこの数コマの間だけセンサから離れちゃってると考えるのが妥当だろう。
そうなると考えたくないけど『タイミングローターの偏心』・・・これが一番疑わしいんだよね。でも、205のタイミングローターはエンジンとミッションの間に挟まってるから外からは見えず、確かめるにはミッションを降ろさなくちゃわかんない。ミッションの交換でもないのに降ろすのはさすがに気が滅入る。

これはまったくの推測なんだけど、ECU側のセンサ入力回路にはおそらく多少のレベル変動があっても抑え込めるように補正回路が入ってると思う。ギターやベースのエフェクターで言うピークリミッターみたいな機能。入力レベルが全体的に高めだとここで圧縮がかかっちゃうから、レベルが下がった部分も一緒に下がって、結果その部分ではECUが波形を拾えなくなって点火がお休みしちゃう。
エンジンを吹かすと顕著に現れるのは、回転数が上がればセンサの出力電圧も上昇するからより一層強く圧縮がかかっちゃうから。

そこで妙案を思い付いた。センサの出力レベルを全体的に下げてやれば信号の余計な圧縮はかからず、出力波形は今より安定するんじゃないだろうか。

早速レベルを下げるために写真の通りTDCセンサに厚さ2mmの銅ワッシャをかませて、少し浮かせた状態で取付けてみた。








結果、なんとなんとこれが大当たり!
これまで高くても2,000rpmで息継ぎしてたエンジンが4,000〜5,000rpmまでちゃんと吹け上がるぞ!まだ時として息継ぎすることもあるけど、これなら一般道も堂々と走れるよ!

波形を見る限りそんなに大きく変化があったようには見えないけど、なんとなく粒が揃ったような、安定したような気はする。

とりあえず車屋の大将と連絡を取り、兎にも角にもまずは5月に切れたままの車検を通すことになった。とはいえ今年もあと一週間余り。年内間に合うかな。

ともあれ車検に出せるまでの進歩を祝って、長期間西日にあたって白ボケてたリアゲートを塗装。どうせならピカピカな状態で車検だ!

2018/12/05

突然の不調<波形調査編>

もう一度振り返ってみることにした。
どうしても気になるのが以前オシロスコープで計測した波形だ。

上からTDCセンサ出力、イグナイタへの点火信号、インジェクタ出力。エンジンが失速する時は点火信号とインジェクタ出力が歯抜け状態になっている。冷静に考えてみればここで歯抜けが起こる原因はもうTDCセンサかECUしかあり得ない。

もう一度、TDCセンサ出力と点火信号だけを測ってみた。息継ぎする時はやっぱり歯抜けしている。

こっちが安定してアイドリングしている時の波形。歯抜けはないし、TDCセンサの波形もきれいだ。






となると、
1.ECUがTDCセンサの信号を正常に検知できてない。
2.TDCセンサ自体に問題がある。
3.TDCセンサとタイミングロータとの間で何かおかしなことが起こってる。
このいずれかしかない。

一番気になるのは1のECUだ。何個かあるストック(今さら新品は手に入らないからすべて中古品)に替えてみるとどれも若干違う症状になる。あるECUは始動すらしないし(おそらくこれは壊れてるんだと思う)、あるECUはエンジンはかかるもののアイドリング状態ですでに息継ぎを発生する。一番調子いいECUが今の状態=アイドリングは安定してるけど吹かすと息継ぎってヤツだ。
念のためTDCセンサは再度新品を注文したけど、残るタイミングロータの問題だとしたらまたミッションを降ろさなくちゃなんないよ(泣)。それも嫌だなぁ。。。