去年、内装までバラして
徹底的にガス漏れ修理したエアコン。今年は完璧!とばかりにスイッチを入れると、、、あれれ、動かないよ?
調べてみると冷媒ガスが見事に空っぽ。今度はいったいどこから漏れてるっていうんだ?
・・・ここでした。まあ残るはもうそれぐらいしかないんだけど、コンプレッサのシャフトシール。
交換部品を取り寄せてオーバーホール開始。もちろん初体験だけど、職業柄自慢じゃないが大型冷凍機の半密閉コンプレッサの分解整備はやってるんだから、こんなオモチャみたいなコンプレッサの分解整備ぐらいできないはずがない!
シャフトのナットをインパクトレンチで外し、3本ネジ式のプーラーを使ってクラッチのアーマチュアを取り外す。今回の一連の作業に使った工具の中で、これだけがホームセンターあたりではなかなか手に入らない特殊工具。
アーマチュアが外れたら、目に入るスナップリングやらワッシャやらを片っ端から外していき、そろそろよさそうだと思ったところ(ここの判断にとても勇気が要るってもんだ)で普通の二本爪プーラーでローターを引き抜く。
さらに、電磁コイルも外してクラッチ部分は完全にバラバラに。
ただ、シャフトシールの交換では電磁コイルまで外す必要はなかったみたい(苦笑)。
本体(写真左下)の8本のネジをはずしてシャフトシールのあるカバー部分(写真右上)を分離。このローラーベアリングの下に斜板と5気筒のピストンが隠れていると思うとバラさずにはいられない衝動にかられるけど、今回主役はカバー部分の方。余計なことは我慢我慢。
スナップリングプライヤやら目打ちやらピンセットなんかを駆使して何とかシャフトシールを取り外す。ややこしくて細かい手順はよく覚えてない(笑)。
新品のシャフトシール交換キット(写真左)と、取り外したシャフトシール(写真右)。
元々R12用のコンプレッサだから、シャフトシールに入っているOリングももちろんR12用。それがガス漏れの原因かどうかはわからないけど、新しいシャフトシールは念のため手持ちの同サイズのR134a用Oリングに交換してみた。
分解した時の手順を一生懸命思い出しながら元通りに組み戻す。ローターに組み込まれているベアリングは少しガラガラ言ってる感じだったから、念入りにグリスアップしてスムースに回るようにしておいた。
せっかくだからキレイに塗装もして、見た目だけ『なんちゃってリビルドコンプレッサ』の完成〜。
一応今日1日走り回ってたけど、とりあえず今のところガス漏れの兆候は無し。エアコンをONするとゴロゴロいってたコンプレッサの回転音も、ベアリングのグリスアップが効いてほとんど気にならなくなった。これで今年は快適な夏を迎えられるはず!