
しかし、普通なら何が何でも契約をとりつけようとするはずの店員さんからの意外な言葉「正直申し上げて普通のお客さまに普通にお売りできるクルマではありません。ボンネットを開けてある程度のメンテナンスができ、維持していくことにそれなりの労力を惜しまれない方でないと・・・」
うぉおおお、血が騒ぐ言葉だ(笑)!以前、まだ世の中にワゴン車ブームが到来する前に「商用車」とバカにされながら8年落ちのレオーネツーリングワゴンを乗り続けていた頃に培ったポンコツ車維持経験を再び活かす時がきたのだ。現在正妻の座にいるレガシィ・ランカスターがあまりに手のかからない優等生で、少々退屈に思っていたのも正直なところだけど(苦笑)。
即決して、乗って帰ってカミさんに怒られたのはまあお約束というか当然の報い(笑)。
大きさなんて軽四輪とほぼ同じ(実際、有料道路の自動発券機で『軽自動車』と誤認識された)、車重も1t未満のくせにエンジンだけは何を血迷ったのか1900cc!そりゃあ当然よく走る。あいにく走り屋でも暴走族でもレーサーでもないから加速がどうのとかトルク感がどうのとかはよくわからないけど、とにかく運転しているだけで楽しくなれるという不思議なクルマ。ハンドルを切っただけきちんと曲がってくれる…当たり前のことなんだけど、今までのクルマでは感じたことのないダイレクト感。きっとこれが「猫足」と賞賛されるプジョーの優れた足回りのなせる技なのだろう。
快適性や静粛性なんてのは聞いちゃいけない(笑)。お世辞にも軽いとは言えないパワステ、ガスがちゃんと入っててもほんの気持ちしか冷えないエアコン、夜の住宅地ではまめにアイドリングストップしないと心苦しいエンジン音、だからってアイドリングストップしちゃうと今度はすぐにかかってくれないエンジン(笑)……たまにレガシィ・ランカスターに乗ると高級リムジンに乗っている錯覚を覚えるぐらいだ(笑)。