2019/11/17

ECU監視用オシロスコープ

一応の完治宣言をしたものの、実はまだ時々息継ぎを起こすエンジン。実用上はほとんど影響ないし燃費も決して悪くないからこのままでもいいって言えばいいんだけど、やっぱり気になって仕方ない。ECUの問題なのか、入力側のセンサの問題なのか、はたまた出力側の点火・インジェクション系の問題なのか、切り分ける必要がある。

そこで、とりあえずECUが悪さをしてないことを確認するために、普段の走行中にECUの主な入出力信号をモニターできるようにオシロスコープを仮設してみた。

オシロスコープといっても、これまでもちょいちょい登場している3,000円ぐらいで手に入るMade in Chinaのオシロスコープキット・DSO Shell。ECUのように低い周波数の信号を観察するにはこれで充分。ただ、入力は1chしかないから切り替えて測定することになる。

今回はECUから次の4つの信号を引き出して、これをロータリスイッチで切り替えるようにしてみた。もっといろんな信号を見られるようにすればいいんだけど、たまたま手元に転がってたロータリースイッチが4接点だったというだけの理由。

1.TDCセンサー入力(47)
2.点火出力(1)
3.インジェクタ出力1(16)
4.インジェクタ出力2(17)
((内)はECUのピン番号)

オシロスコープはスマホホルダーを使ってメーターフードの上に取り付けてみた。

ECUから分岐して引き出した各信号はエアコン吹出口下に取付けたロータリスイッチを経由してオシロスコープの入力プローブに接続されている。


運転席からの景色。かなり邪魔だけど、まああくまで仮設だからね。

TDCセンサ入力波形。
58パルス毎に発生するTDC位置がはっきり確認できる。

点火出力波形。
きれいに揃った矩形波になっていることがわかる。このパルスがイグナイタを駆動することでイグニションコイルが高電圧を発生する。

インジェクタ出力波形。
すべてアースを基準に計測してるから、この波形だけはプラスマイナス逆転状態になる。下に伸びてる方がインジェクタ出力。上に伸びてるのはインジェクタコイルの逆起電力によるヒゲ。

で、今日は早速これで150kmばかり走ってみたけど、、、こういう時に限ってエンジン絶好調で、息継ぎなんてまったくしないんだよねぇ。。。急加速するとインジェクタ出力の波形幅が広がるのが確認できたり、アクセルオフすると燃料カットが働いてることがわかったりして、楽しいっちゃ楽しいけどね。

※現在はアンドロイドヘッドユニットを利用した4chオシロスコープに変更。

2019/10/05

<番外>青プジョー、直管バリバリ事件・その2

こないだ直したつもりになってた青プジョーのマフラー、走行中にパンッと音がしてまた暴走族状態に戻ったらしい。

マフラーを下ろした状態で後ろから奥の方を覗くと、ありゃりゃ、こないだ繋いだところがもげちゃってるよ。

ホルツのガンガムだけじゃ排気圧に耐えられずに、せっかくこしらえた短管もろとも抜けちゃった模様。やっぱりちゃんと接続しなくちゃダメだな。

マフラーの接続口にピッタリ合うステンレスのフレアジョイントをネットで見つけて購入。こいつを使ってうまいこと繋げばたぶんうまくいくはずだ。

抜けちゃった排気管側に残ったガンガムをきれいに取り去って、ワイヤブラシとサンドペーパーでピカピカに磨く。

ここにフレアジョイントをロー付け。うまいこと排気管とピッタリサイズ、とはいかず、ジョイントの方が数ミリ太いからロー付けは点付けだ。とにかく排気圧に負けて外れるようなことがなければいい。

隙間は得意のガンガムで埋めた。排気管とジョイントがロー付けでガッチリくっついてさえいれば、おそらく排気圧や振動でガンガムが崩れ落ちるようなことはあるまい。

果たして効果があるのかどうかわからないけど、念のためガンガムの上からアルミテープを巻いて補強してみた。万一またガンガムが崩れてもこのアルミテープである程度排気漏れは抑えられるんじゃないだろうか。・・・アルミテープの方が先に剥がれてどっかいっちゃいそうでもあるけど。。。

あとは純正状態と同じようにフレアジョイントとマフラーの接続口をバンドで締め込んで完成。
叩いても揺すってもびくともしないから、今度はおそらく大丈夫だとは思うんだけど、、、このブログに『その3』をアップしなくて済むことを祈るばかりだ。

2019/09/04

オートエアコン化計画、始動

今年の夏は気温の変化が激しくて、オートエアコンの青プジョーが羨ましくなった。
205のエアコンも何とかしたい。。。冷凍空調技術者魂が疼いてきた。

その昔、『セミオートエアコン化』とかなんとか言いながら、温度でコンプレッサをON/OFFする機能を付けたこともあったけど、あれは冷房にしか効かないし、即効性に欠けてて結局短命のうちに外してしまった。本来のオートエアコンはコンプレッサは常時運転で、ヒータ側で再熱制御しているのだ。こいつをうまいこと実現してみたい。

205の空調コントロールはこの3つのダイヤルで行う。左から、吹出口選択、内外気切替兼風量調整、吹出温度調整。
このうち、風量調整は以前ラジコン速度コントローラに置き換えちゃったから今は機能していない。このダイヤルは内外気切替にしか使っていない。
今回、ヒータを制御するには一番右の温度調整ダイヤルの操作を自動化すればいいことになる。
当初は、ヒータに流れるクーラントの水量をエンジンルーム側から三方弁でコントロールしてやろうかとも考えたんだけど、温度や電圧、外形寸法なんかからなかなかうまい三方弁が見つからなかったのと、万一漏れたりしたらオーバーヒートの原因にもなるから今回は見送った。

この温度調節ダイヤルを回すと何がどうなるのか調べるために、物置にある予備の中古ヒータユニット(普通はそんなモノ持ってない(苦笑))を引っ張り出してきた。実物を調べようとしたらダッシュボードを全部バラさなくちゃなんないからね。
写真はエンジン側から見たもの。内部のヒータコアが見て取れる。
車載状態ではこの手前にエアコンのエバポレータが配置される。エバポで冷却された空気がここから送り込まれるのだ。

温度調整ダイヤルを回すと、ワイヤーで連動してこのレバー状の物が回転することがわかった。この動作に合わせて内部のダンパが回る。

ダイヤルを一番暖かい方向に回すとダンパが回転してヒータコアがむき出しになって、ここを通過する空気が加熱される。

逆に、ダイヤルを一番低温側に回すと、ヒータに蓋がされて空気はヒータをバイパスしてそのまま吹出す。

つまり、このダンパによって『直接吹出す空気』と『ヒータを通過する空気』の風量比を変えることで吹出空気温度を変化させているわけだ。ってことは、単純にこのダンパの動きを自動制御してやれば室温は一定に保たれるはずだ。
コンプレッサは、基本的に夏はON、冬はOFFにすればいいだけだから、青プジョー同様あえて自動にはせずにこれまで通りACスイッチで手動制御のままにしとこう。

さて、このダンパをどうやって外から制御してやろうか。サーボモータ?ステッピングモータ?あいにくどっちも触ったことがない。自分の知識不足が悔しい。

必死で調べた。
どうやら、Arduinoという一種のワンチップマイコンでサーボモータを動かしてやるのが手っ取り早いようだ。

マイコン・・・学生時代、あと5歳若かったらきっと手を出してたと思う。小学生の頃から電子回路は独学で勉強してきたけど、マイコンだのプログラミングってやつにはついていけず一切手を出さずにここまで生きてきた。

でも、今では小学生でもプログラミングの勉強をしているらしい。このままじゃいけない。

一念発起、その『Arduino』とかいうイタリア原産らしいマイコンボードを購入。高いかと思ったら4千円でお釣りがきた。時代は変わったもんだ。
寝る間も惜しんでいじくりながら勉強。なかなか面白いぞ、これ。

試行錯誤しながらも二週間ほどで、温度によってサーボモータをPID制御するプログラムが完成。実際に机上で動かしてみた。

ネットの記事なんかを読むと普通のプログラマの皆さんはこの『PID制御』でつまづくようだけど、私の場合は『PID制御』は本業で死ぬほど関わってるから、そこだけは助かった。

定数を変えるとなるほど思った通りの動きをする。これは楽しい。ここでいろいろ実験ができるのはそのまま本業にも活かせるぞ。

まず第一段階はここまで。次はサーボモータとダンパをどう連結するか、ハード面の攻略に臨みたいと思う。
あ、これ、三年計画ぐらいになる予定なのでゆっくりお待ちください。。。

2019/08/17

デジタルメーター装着

車速センサ、せっかく純正化したのにオートクルーズでしか使ってないのはもったいない。車速信号が必要なカーナビはもうずいぶん前にスマホナビに切り替えちゃったから今はもう付いてないし。。。

そんなことを考えながらネットを調べていたら、車速信号を入力するとスピードをデジタル表示してくれるキットを見付けてしまった!ポチッ!

以前、燃費計にハマってた時にタコメータの下部に小窓を付けて、液晶表示器で燃費情報を表示させていたことがある。今はやめちゃったけど、この小窓にデジタルでスピード表示ができちゃったりしたらちょっとカッコいいんじゃないだろうか。

しかしせっかく買ったこのキット、7セグ×3桁LED表示部を小窓に合わせてみると小窓の高さよりLEDの文字の方が大きくて上下がはみ出ちゃう。
そこで、ガラクタ箱からひと回り小さいLED表示器を探し出してきた。でもこれだと高さ方向はいい感じなんだけど、今度は横方向が空き過ぎてなんだか寂しい。

うん、せっかくだからこの横の空きスペースに他にもなんか表示してみよう。

と言うわけで、外気温度も並べて表示してみることにした。温度センサはこれまたネットで見付けたMade in Chinaのデジタルサーモスタット基板。2個1組でなんと790円だってばさ!今回は温度の表示だけでいいのに、サーモスタット機能まで付いちゃってるよ。どういうわけか単なる温度表示だけの基板よりこっちの方が安いから不思議。1個余っちゃうけどこれはまた何か別のことに使おう。

で、たまたま偶然なんだけど、このデジタルサーモのLED表示器の寸法がガラクタ箱から拾い出してきた表示器とぴったり同じ!基板から取り外して二つ並べてみたらうまいこと小窓に納まった。

さて、配線はどうしよう。スピードメーター用に10本、温度計用に11本(同じ3桁でも温度計の方は小数点があるからね)、合わせて21本もの配線を新たにそれぞれの基板からメーターパネル内に取り込まなくちゃなんない。

まずは、LED表示器2個とボックスヘッダ2個を載せた表示基板をこしらえた。そして、思い切ってメーターパネルの底に細長い角穴を開けて、表示基板を下から突っ込んでみた。

これが大成功!ほら、ぴったり納まったよ。

2つ並んだ3桁のLEDは、スピード表示が緑色、外気温度が赤色だから、ぴったり並んでても区別は付く。

ついでだからオートクルーズの動作ランプもすぐ上に取付けてみた。

ボックスヘッダから各基板への配線はフラットケーブルを使うことで少しでもすっきり納まるように工夫したつもり。

車載して試運転。
うん、満足満足。緑と赤の色違いも判りやすくていいじゃん。走り出すと速度に合わせてちゃんと緑の数字が上がっていく(危なくて写真には撮れなかったけど)。

ちなみに外気温度センサは、配線をダッシュボードからドア内を経由させてドアミラーの下にさりげなくぶら下げてみたた。これ、青プジョー・206に元々付いている外気温センサ位置のマネ。プジョー社としては、エンジンの排熱や日射の影響が少ないこの位置が一番いい測定点という判断なんだろう。

2019/07/15

<番外>青プジョー、直管バリバリ事件

カミさんが職場から206でエンジンをバリバリ言わせながら帰ってきた。。。聞けば「歩道の段差越えたら急に暴走族みたいな音になった」そうな。なかなかいい音してるけど(苦笑)、さすがにこれは近所迷惑だ。

早速リアをジャッキアップして潜ってみると、、、
ありゃりゃ、完全にもげちゃってるよ。排気はマフラーを通らず、直管バリバリ状態だ。
エンジン側から来てマフラーにつながるフレア接続部分が腐食して付け根から脱落した模様。
エンジン側排気管の錆びた部分をディスクグラインダでカット。

マフラー側もサンドペーパーで磨いてきれいにする。

ステンレスの薄板を、排気管の内径(40mm)と同じ外径になるように丸めてロー付したパイプを製作。こいつを排気管とマフラーの双方の穴に差し込んで繋いでやろうっていう作戦だ。

双方を繋いだら、漏れがないようにおなじみホルツのガンガムを塗りたくる。っていうか、隙間に押し込んでいく感じかな。
表面が乾いてきたところでエンジンをかけて、排気熱で完全硬化させたあと、耐熱スプレーで塗装して完成!夜中でも迷惑にならない静かな静かなエンジン音に戻った。

・・・こうなると赤プジョーのエンジン音が目立つ。。。

2019/07/13

正規品の車速センサ

かれこれ10年前、ナビとオートクルーズ用にメーターパネル内部に苦心して取付けた手作り車速センサ。こいつが、メーターパネルを脱着するたびにセンサの位置を確認・調整しなくちゃなんないデリケートなものだった。って、ちょいちょいメータパネルを脱着する方もする方だけどさ。。。

いろいろ調べたらどうも当時の上級車種(プジョー605等)には純正で車速センサが付いていたらしい。
品番を調べてネットで漁ってみたら出てくるわ出てくるわ。値段も2、3千円ぐらいだったのでダメ元で取り寄せてみた。

ミッションのスピードメーターケーブル取出し部分にかますタイプだ。見たところ205の取出し部とよく似ていて、交換するだけでいけそうだ。
端子は3ピン。おそらく+、-、車速信号の三つだろう。

とはいえ3ピンのどれがどれだかわからないから、まずは分解してみる。

基板から回路図を起こしてみたところ、写真のような配列だと判明。
コネクタはおなじみのTE社製Junior Power Timer 3Pコネクタがピッタリ差し込める。

悩んだのが電源電圧。最近のクルマの車速パルスは5V出力が多いと聞いてるから、試しに5Vかけてみたところ出力は2.8Vだった。車速信号としては少々低すぎるような気がする。
思い切って12Vをかけてみた。出力は8V。うん、きっとこれが正解だな。

実車のメーターケーブル取出部と比べてみた。車速センサの分だけ高さが高くなってるだけで、取付部の寸法は全く同じ。

赤いドリブンギヤを新しい方に差し替えて、ミッションにポン付で装着。メーターケーブルも今まで通り上から差し込むだけだ。あとは、以前の車速センサの配線と入れ替えて無事完成。

カーナビは外しちゃって今はもう付いてないけど、同じように車速センサ信号を使うクルーズコントローラにはバッチリ効いてる。成功成功。

2019/05/06

バックカメラ

1,500円ぐらいで売ってたバックカメラ(正しくは「リアビューカメラ」と言うらしい)を付けてみた。
本体はこんなふうにリアバンパー下の目立たないところに付けて、配線はボディに穴を開けて引き込んである。こんな低い位置で距離感が掴めるのかと思ったけど、自宅の駐車場で実際に映る映像と障害物までの距離をあらかじめ把握してしまえばなかなか使えるぞ。

2019/03/24

ひやひやモノのブレーキフルード漏れ

出先から帰ろうと駐車場を出ると、ブレーキ警告灯が一瞬点灯して消えた。サイドブレーキのスイッチの戻りが悪いんじゃないかと思い何度か引いたり戻したりしてみたけど、その後もやっぱり走行中に時々チラチラと点灯する。そうなると原因は二つしかない。ブレーキフルードが減ったかブレーキパッドが摩耗したかだ。
路肩にクルマを停めてボンネットを開けてリザーバタンクを見てみると、やっぱりブレーキフルードが減っていた。普段から必要以上にボンネットを開けての点検はやってるから、今回駐車中に漏れ始めたのは間違いない。リザーバタンク、マスターシリンダまわりに漏れはまったくない。経験上ではリアのホイールシリンダ、ブレーキコンペンセータバルブあたりが怪しいと思い、縁の下も覗いてみたけど、暗いこともあってよくわからなかった。ただ、ポタポタ漏れるような重症ではなさそうだ。

自宅までの距離は約60km、リザーバタンクの残量はまだまだ8割ぐらい。帰宅すれば補充用のフルードはたっぷりあるから、ここは何とかもたせたいところだ。念のため帰宅ルート周辺にあるオートバックスやらイエローハット、ジェームズといった自動車用品店の位置と閉店時刻を調べておいて、10〜20kmぐらい走るごとに残量を確認しながらできるだけブレーキを踏まないようにして騙し騙し走行する。リザーバタンクは逆三角錐みたいな形状だから、加速度的に減っていくのがわかる。

何とか無事帰宅。残量は深さで2割といったところ。ぎりぎりセーフだ。これ以上漏れてブレーキ回路全体にエアが噛み込むと厄介だから、とりあえずフルードを満タンにして今夜はおやすみなさい。

翌日、ジャッキアップして調査開始。

左フロントのブレーキホースがぐっちゃり濡れていた。ポタポタ垂れるような様子はないから、ブレーキを踏んで圧力がかかるたびにジュワっと滲み出てきたんだろう。
ショック交換やらATミッション交換の時に、気にはしながらも何度も「キャリパーぶらんぶらん状態」にしてきたツケだ。

大昔、205を買って間もない頃に興味本位で買い置きしといたステンレスメッシュホースを押入れから出してきて交換。エア抜きもこのホース内だけだから数回踏み込むだけで完了。

こいつなら強うそうだから、今後は「キャリパーぶらんぶらん状態」にしても持ちこたえそうだ(苦笑)。

2019/03/10

欠けたヘッドライトホルダー

205オーナーじゃないと何の写真だかわからないと思う。。。
左サイドマーカーランプの内側だ。
この丸印の中にヘッドライトユニットを挟み込むスプリングが納まってるんだけど、ヘッドライトを外すたびにポロっと落ちて、バンパーの内側やら縁の下やらを探し回ることになる。さらに、付けたり外したりしてるうちに(普通はあんまりやらないか・・・)経年劣化で欠けて、そのスプリングが付かなくなっちゃう。こうなるとサイドマーカーランプ自体を交換しなくちゃ直らない。




今回も欠けちゃったから、思い切ってスプリング(写真の黒くてぐにゃっと曲がってる針金)をネジ止めしてみた。ヘッドライトユニットに干渉しないように頭の平たいネジを探してたら、205の内装にいっぱい使われている黒いタッピングビスがちょうどピッタリだった。

つまんない改良だけど、ヘッドライトを外してもスプリングが落ちることがなく、なかなかいいと自画自賛。

2019/03/03

もうひと手間かけてみた

完治宣言したものの、それでもやっぱりたまに点火を休むことが起こった。

あり合わせの2Vのツェナーダイオードで波形整形したのがいけないのだろうか?



そこで、ツェナーダイオードにシリコンダイオードを逆直列に追加してみた。シリコンダイオードの順方向電圧=0.6V分かさ上げしてやろうっていう作戦だ。こうすれば2Vでぶった切られてた波形が少しアップして2.6Vでぶった切られることになる。

計画通り電圧も上がり、あの謎の電圧降下部分も少し現れてきた。
今のところ順調。ただ、これまたどういうわけかエンジンが一発始動しないっていう副作用が現れている。アクセルを少しふかし気味で始動すれば問題ないんだけど。

2019/02/24

突然の不調<結局よくわからないけど完治しちゃった編>

厚さたった2mmのワッシャをかますと調子がよくなるTDCセンサ。どうにも納得がいかない。しかも、街乗りならなんとかなるけど高速道路で70〜90km/hぐらい出すとやっぱり時折息継ぎが再発する。それでも無理やり100km/hまで上げようとアクセルを踏み込むと、もう激しく息継ぎして全く加速不能。これじゃあ直ったとは言えないし、周囲のクルマにも迷惑だ。

考える。
TDCセンサの構造はエレキギターのピックアップと同じ。ギターで言う弦にあたるタイミングロータが回転することで磁界が乱されて交流電圧を発生する。フレミング右手の法則だ。
そんな関係のTDCセンサとタイミングロータを2mm離すことで起こること、それはセンサからの出力電圧が下がる以外の何物でもない。逆に言えば、離さない状態ではセンサからECUに不調を起こすほど過大な電圧がかかってる、っていうことになる。これなら高速で症状が悪化するのも説明がつく。電磁誘導の原理で、高速回転下ではセンサの出力も上昇するからだ。

となると、この出力電圧を一定に抑え込めれば改善するんじゃなかろうか?部屋のガラクタ箱を漁ってみる。

定格電圧2Vのツェナーダイオードが何本もあった。ツェナーダイオードは和名では定電圧ダイオードと呼ばれるように、定格電圧を超えると逆方向に電流が流れ出す性質を持っている。
こいつ2本を逆方向に並列に繋ぐ。

それをECUのコネクタ47、48ピンに繋がっているTDCセンサの配線の間に並列に入れてやった。つまりダイオードクリッパ回路を付け加えたのだ。これでTDCセンサからの電圧はp-p2V以上になることはない。
これまたギターのエフェクタである『ディストーション』ではおなじみの回路だ。エレキギターの知識がいろいろ生きてくるから面白い。

エンジンをかけてみる。一発始動。町内をひと回りしてみる。時々起こっていた2,000回転あたりでの息継ぎは全く起きない。いいぞ。


オシロスコープで波形を見てみた。
よし、ダイオードクリッパ回路が完全に効いてて、波形はきっちり揃ってるぞ。

思い切って高速道路に乗り出してみた。うん、全く息継ぎもなく100km/hまでスムースに加速!

その後、高速と街乗り合わせて200kmほど走ってみたけど、快調快調!






しかし、何でこんなことが起こったのだろうか。。。
原因として考えられることと言えば、あの異物侵入によるミッション破損だ。タイミングロータはトルクコンバータのすぐ隣にあるから、侵入した異物と破損したミッションの破片がタイミングロータにも何らかの悪影響を与えたのかもしれない。ミッション交換の時にもっとよくタイミングロータを観察しておくべきだった。
2mmほどのわずかな偏心が起こって、その上ロータの歯が部分的に磨耗していると考えるのが妥当じゃなかろうか。
これを完治するにはまたミッションを降ろさなくちゃなんない。当面はこのまま走ってみようと思う。信号波形自体は本来より遥かに安定してるんだし。

不調発生から1年9ヶ月、とりあえずこれで完治ってことにしたいと思う。

2019/02/23

電源分岐ユニットの改良

試験運転中、ETCが作動してないことに気付いた。いや、ETCだけじゃないぞ。いろんな電装品が動いてないよ。
調べてみると、もう10年も前に作った電源分岐ユニットのヒューズが飛んでいた。おそらく、いろいろいじくってる間に何かの拍子に空きコネクタのピンに金属が触れてショートしたんだと思う。根本的に考え直すことにした。

TEコネクティブ社(=タイコエレクトロニクス)の製品をいろいろ調べてみると、4ピン×6回路の分配コネクタが存在することがわかった。DYNATAP 3200シリーズの1827691-2。これならそのまま使えるじゃん!

これを2個並列にして、ここから12個の電装品の電源を取れるようにした。以前の電源分岐ユニット同様に、常時電源、アクセサリ電源、イルミネーション電源、アースを自由に選択して取り出せるようにしてある。これならコンパクトだし、まずショートすることもなかろう。

2019/02/16

突然の不調<AT交換編>

なにやらとんでもない異変が起こっているミッションを交換。

ZF社のオートマチックトランスミッション・4HP14の交換。もう何回目だろうか。初めの頃はそこらじゅうにATFとクーラントをぶち撒けながら全身ドロドロになりながらやってたものだけど、さすがに今は慣れてきた。
ATFもクーラントも抜かず、必要最小限の部品を外すだけで準備完了。


手順は今までと変わらない。エンジンを吊って、ミッション本体をチェーンブロックで少しずつ縁の下に降ろす。

いつもならミッションを降ろす前に外してたTDCセンサ、今回はどういうわけか引っ張っても抜けないので、ミッションを降ろしてからこじって外してみた。
やっぱり。何かが当たったのかひどく変形してるよ。


恐る恐る降ろしたミッションからトルクコンバータを外してみる。

目が点になった。トルクコンバータが収まっているベルハウジングの横っ腹にものすごい大穴が空いてるよ!本来なら仕切られているはずのディファレンシャルギアが丸見え状態!
走るたびにここから大量のATFがベルハウジング内にこぼれ出して、それが縁の下に漏れてきたんだろう。
前回落ちてきた破片もこの部分なのは間違いない。

車両側に残っているタイミングローター。奥のスタータモータ用のリングギアと一体になっていて、この手前にミッション側のトルクコンバータが重なる。

全周に58の歯があり、何もない2山分の部分がセンサに上死点を伝えるための欠損部(矢印部分)だ。

この欠損部がTDCセンサを通過すると左の矢印分のようにセンサ波形が変化して、上死点位置をECUに知らせる。

物理的には息継ぎの原因になるような問題は見られなくてこれはひと安心。


交換した中古ミッション。今回もプジョー306・'97年式に付いていた最終型を入手。やたらきれいに見えるのは、あらかじめシルバーのスプレー塗料で塗ったから(苦笑)。インチキのリビルド風ミッションだ。

今回のミッションの大穴、どのタイミングで起こったのかわからないけど、たぶんこういうことだろう。
ミッションとエンジンの結合部の上部にある覗き穴(左写真)から何らかの異物が入って、それがトルクコンバータの回転と一緒にハウジング内をぐるぐる回ってるうちに側壁を破壊。さらに入った異物か側壁の破片のいずれかが、同じ空間にあるTDCセンサにも何度もぶち当たり、これも変形した。

ミッション交換も完了して、よし、きっとこれですべてが一気に解決だ!

・・・ことはそう簡単には済まなかった。
またエンジンが吹けなくなってしまった。アクセルを少しでも踏むとエンスト。一年前ぐらいの状態に逆戻りだよ、これ。

試しにミッション交換前と同じように、交換したTDCセンサにもまた2mm厚のワッシャを入れてみた。

あっさり元に戻った。ミッション交換前の、普通に走れて時々息継ぎするっていう状態だ。ATFが漏れなくなっただけ前進といえば前進だけど、根本的な解決には至らず。2mmのワッシャたった1枚でこれほど変わるのも不思議だ。
引き続きいろいろ試してみるしかなさそうだ。