AT交換が完了した直後は直った嬉しさもあってか無理やり納得していた4→3速へのシフトダウン時のショック。慣れてくるとやっぱりかなり激しい。
原因なんてものはさっぱりわかんないけどf^_^;、とりあえず試しにバルブボディを交換してみることにした。
交換するバルブボディは旧ATに付いていたモノ。旧ATは滑りが発生してただけだから基本的にバルブボディには問題はないはず。だからこんなこともあろうかと実は先日分解オーバホールしておいた。
バルブボディは4層構造になっている。各層の間には小さなチェックボールとこれまた小さなフォリフィス弁が複数付いてるので、闇雲にばらすとこれらが落ちて取り返しがつかなくなるので注意!
ちなみに、次の手順でバラせば落とす心配はありません。うっかり落としちゃった人のために、チェックボールとオリフィス弁の配置も併せて記載します。
自分で言うのもなんだけど、これ、結構貴重な資料だと思う(^_^;。
上の図の「表」を上にして置いた状態で、一層目を外してその下の仕切板1を取ると出てくるのがこの二層目の表面。ここには小さなチェックボールが2個納まっている。ただ、どちらも同じサイズだからうっかり落としてもここは間違えようがない。
次にこの層の裏面に移るんだけど、ここで気を付けなくちゃいけない。この裏面には1個のチェックボールと6つのオリフィス弁が付いていて、このまま二層目を持ち上げるとこれが全部おっこっちゃう。
そこで、二層目表のチェックボール2個が落ちないように一度仕切板1を戻して、丸ごとそっくり裏返す。そして、仕切板2〜四層目までをしっかり重ねたまま(ここ、重要)持上げる。こうすることで下の図のような二層目の裏面が上向きで現れる。
とにかくこの面はオリフィスの嵐。裏返すのを忘れてうっかりバラして落とすのはこの面だから弱る。
ちなみに、1のチェックボールは入れ忘れやすいので注意。
最後は三層目の表面だ。さっき重ねて外した仕切板2〜四層目を仕切板2を上にして置く。そして、仕切板2を外すと下図のような三層目の表面が現れる。
この面は要注意。実際には上の方の中央付近にもオリフィスが入ってるんだけど、技術資料にはなぜか記載がない。無くてもいいのかもしれない。。。
また、そのすぐそばにいかにもチェックボールが入りそうな油路があるけど、ここは空のまま。本来、二層目裏の1に入れるべきチェックボールをうっかりここに入れちゃう間違いが多いので注意!って、私だけか(苦笑)。ちなみにそれでもなぜかちゃんと走ります(^_^;。
パーツクリーナ等でバルブボディ内部をきれいに洗いしっかり乾燥させて、一層目の内部にあるピストン類を先の細い目打ち等で動かしてみて軽く動くことが確認できたらオーバーホールは完了。
いよいよ取付け作業だ。ただ、車載状態でやるには慣れないとうまく位置合わせができなくて結構手間取る。
経験上得たコツは次の通り。
- バルブボディの四層目裏にあるピストンは一番引っ込んだ状態にしておく(もっとも、車載状態で取付けようとすると重力で自然にそうなってくれる)。
- シフトレバーを1速にする。
- キックダウンケーブルを1〜2cm引いた状態で固定しておく。
こうしてから取付けてやると正しい位置にしっくり収まる(と、偉そうに語ってるが、毎回忘れて手こずってる本人のための覚え書きという意味合いが強い(苦笑))。
ここまでくればあとはATFパンを取付けて抜いた量と同量のATFを補充すれば完成。早速試運転に出かけてみた。
まずは4速まで加速。もしかしたら3→4速のシフトアップのタイミングが以前の厄介な50〜60km/h付近に戻っちゃうんじゃないかっていう心配があったんだけど、これはちゃんと65km/hあたりでシフトアップしてくれた。どうやらシフトタイミングを決めているのはバルブボディではないようだ。
さあ、ここからが本番。アクセルを戻して一気に減速させる。おおっ、直った!スムースに3速に落ちるじゃん!
前後に走ってるクルマがいない郊外の道路とはいえ、何度も加速したり減速したりを繰り返して走ってる205はまわりから見たらかなり怪しかったことだろう(苦笑)。