2021/05/01

やたら遠回りになったブッシュ交換

フロントのロワアームとスタビライザを結んでいるブッシュ、もう数年前からゴムがボロボロに劣化して役立たず状態だった。加減速するたびにカクン、カクンとショックを受ける。
交換しなくちゃ、と思って何度か英国にブッシュを発注してるんだけど、毎回違うサイズの物が送られてきていつまでも交換できない状態でいた。部品番号は間違いないのに。
で、今回、サイズまできちんと掲載されている部品屋さんに発注したところ、ようやく正しいブッシュが送られてきた。

まずはロアアームを外して劣化したブッシュを外す。裏表2個のブッシュがロアアームに圧入されているんだけど、これが一筋縄じゃ外れない。ハンマーとマイナスドライバやらタガネやらを駆使してまずはなんとか表側のブッシュをこじり出す。

裏側のブッシュを外すには表側から何か手頃な当て金をかまして引っ叩いてやるのが早そうだ。外径35mmの鉄パイプ状の物がピッタリだ。これがひとつあればあとで新しいブッシュを叩き込む時にも使える。

ガラクタ箱やら物置やら探してみたけど、ちょうどいいサイズの当て金がないからホームセンターに探しに行くことにした。

ここから話は大きく脱線していく。。。

わが家からホームセンターは3kmばかりある。クルマは今、フロントをバラしたままのこの205しかないから自転車で行くことにした。

久しぶりに自転車を引っ張り出してきたら案の定タイヤの空気がない。205に常時車載してある電動のエアポンプを使って空気を入れることにした。自転車のタイヤぐらいなら数十秒もあればパンパンになる。シガーライターから電源を取るタイプなんだけど、205はシガーライターを取っ払っちゃってあるから、普段はこれまた205に常備している充電式のジャンプスタータを電源代わりに使っている。

ジャンプスタータとエアポンプをセットして、エアホースを自転車のタイヤにつないでスイッチを入れる。「あれ?」うんともすんとも言わない

安物の電動エアポンプ、もう壊れちゃったかな。
バラしてみる。圧縮機構側はモータと直結の1気筒のレシプロ式、難しい構造じゃない。調べてもおかしなところはない。おそらくモータ側の故障だろう。モータ側のカバーを外したら、ブラシもろとも外れてきた。だいたい直流モータが動かなくなる原因はこのブラシ周りなんだけど、外れてきちゃったからここが原因なのかどうか今となっては推測不能。とりあえずモータ内部を掃除だけして元に戻すことにした。

が、元に戻すのがひと苦労。言葉では表現しにくいけど、プラス・マイナス両側のブラシを引っ込めながらシャフトを通してロータにセットしなくちゃなんない。何回も失敗しながら三十分ぐらいかかってようやく元に戻した。

やっぱり動かない。。。

いや、ちょっと待て、今の目的は電動エアポンプを直すことじゃない。ホームセンターに行くことだ(笑)。

電動エアポンプはひとまず諦めて、普通の空気入れを使うことにした。物置から出してきて空気を入れてみる。「あれ?」スカスカでぜんぜん手応えがない

空気入れをバラしてみる。案の定、ピストンの皮パッキンが劣化して役立たずになっていた。ま、空気入れで壊れるのはここしかないけど。
とりあえず皮パッキンの代わりになる物はないか探してみるけど見当たらない。

いや、ちょっと待て、今の目的は空気入れを直すことじゃない。ホームセンターに行くことだ(笑)。

結局仕方ないから30分歩いてホームセンターに向かう
ノギス片手に外径35mmぐらいの筒状の金属を探す。
おおっ、24mmのソケットレンチがピッタリだ!わが家のソケットは細くてダメだったんだけど、こいつは肉厚なのか外径35mm。

30分歩いて家に戻る

再度ロアアームのブッシュ外しにかかる。
買ってきたソケットレンチを当てがって、デカいハンマーで一発ガツン!おお、きれいに抜け落ちた!やっぱり適した道具があると作業が早い!(・・・って、ここまで余計な作業で3時間以上ロスしてることはすっかり忘れてるよ(苦笑))

写真「旧」の右側がタガネやマイナスドライバでこじって外した1個目、左側がハンマー一発でスコッと抜いた2個目。全然違う形に見えるけど、生前の姿は全く同じ物。

同じ要領でもう一本のロアアームのブッシュ2個も外す。

旧ブッシュを抜いたあとのロアアームの真ん中の穴に裏表両側から新しいブッシュ2個(写真の「新」)をはめ込む。ここは本来なら油圧プレスで圧入するんだろうけど、そんな道具はないから叩き込むしかない。かなりきつそうだから、ロアアームの穴の内側とブッシュ外側の両方をサンドペーパーで削って少しでも入れやすくしておいた。

24mmのソケットとデカいハンマーで新しいブッシュを叩き込む。さすがに抜く時みたいに一撃でスコンとはいかない。叩く位置を少しずつずらしながら均一に叩き込んでいく。

裏表共に叩き込んで完成。
もう一本の方も同じように叩き込む。

さあ、元どおり車体に戻して試運転だ(もちろん、足回りだからきちんと本締めを確認!)。

今まで当たり前のように慣れちゃってたカクンが全くしなくなった。かなり若返った感じだよ、これは。


あ、ちなみに、動かなかった電動エアポンプは、ポンプの故障じゃなくてジャンプスタータの方の故障でした。。。バッテリにつないだら元気に動きました。