レクターアーロンテープで
仮補修したパワステホース、やっぱりあっという間にまた漏れてきた。もうこれはホースごと交換するしかなさそうだ。とはいえ205右ハンドルのパワステホースなんてモノはそうそう簡単には手に入りそうもない。
耐圧ホースといえばホームセンターでもよく見かけるトヨロンホースだ。耐圧は1.0MPa。耐熱性はないけど、なるべくエンジンから離れたところを通してやればとりあえずなんとかもつんじゃないだろうか。
こちら、オルタネータを外すとすぐ下にあるパワステポンプ側の配管。外径10φの金属配管だ。
こちら、パワステシリンダに行く縁の下側の配管。ポンプ側と同じ金属配管だけど、こちらは外径8φ。
この上下配管を結ぶ途中に、今回漏れたゴムホース部分がある。
よし、この間をトヨロンホースで繋いでやろう。
上下をパイプカッターでぶった切って漏れたホースを取り出す。
ポンプ側の継手にホースジョイントをロー付けして・・・
(そういえばなぜかフランス国旗配色の)トヨロンホースで接続!
縁の下側も配管を直管部分でぶった切って、ポンプ側同様にホースジョイントを取付けて、ガッチリ接続!
さあ、試験走行だ。
ところが、、、軽く近所を一周してきただけで、またブシューという音と共にまたもエンジンルームから白煙!
うーん、トヨロンじゃさすがに役不足だったか。。。失敗。
ならば、amazonで売ってる油圧用ホースならどうだ。ありがたいことに翌日配送だし。
届いたホースをトヨロンホースの代わりに接続。見た目も明らかにトヨロンよりは強そうだし、見ての通りトヨロンの二倍の耐圧・300psi(=2.0MPa)だぜ。
が、、、10kmぐらい走ってガレージに停めようとハンドルをいっぱいに切ったところで、エンジンルームからこれまで見たこともないような猛烈な白煙!!目の前が何も見えない!2階の屋根まで立ち昇る勢いだよ!!
ありゃりゃ、ホースの中間が完全に裂けてるよ。これまたダメだった。再び失敗。どんだけ圧力高いんだよ?
今さらながらChat GPTさんに聞いてみた。
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ざっくり言うと——
油圧式パワステの高圧側(ポンプ→ギア)は、通常動作でだいたい7〜10 MPa程度、据え切りでリリーフが開くと**約8〜12 MPa(≒1,200〜1,750 psi)まで上がる設計が一般的です。トヨタ車のサービスデータ例では約8.8 MPa(1,276 psi)**が基準値として示されています。
瞬間ピークは車種や用途で上下します。商用・大型向けポンプでは**〜2,000 psi(≈13.8 MPa)まで対応するものもあり、ステアリングバルブのリリーフ設定が10〜16 MPa**レンジの例もあります。
高圧ホースの耐圧は製品仕様として常用 1,500 psi(≈10.3 MPa)が一つの目安で、規格上の破裂圧は約6,000 psiのタイプもあります(SAE J2050)。実際の車両向けホース製品でも“1500 psi max”の表記が一般的です。
使い方の注意:据え切り(フルロック)状態を長時間続けないこと。多くの整備書で10秒以内などの注意書きがあります(油温上昇・圧力上昇で負担が大きい)。
単位換算:1 MPa ≈ 145 psi、10 bar = 1 MPa。
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ええーーーっ!!8.8MPaだとー!!
R32冷媒のエアコンの高圧配管のざっくり二倍!エコキュートのCO2冷媒並みの高圧だ。もっともトヨタ・MIRAIの水素圧に比べりゃ一桁低いけど。。。
いずれにしても生半可な配管じゃダメな圧力だ。
作戦変更。
部材が揃うまで一週間ぐらいかかるけど、この際すべてを高圧配管材料に切替えることにした。
ホースは横浜ゴム製レベックスSWP140-6。14.0MPaまでもつ純然たる高圧油圧ホースだ!1300mmの長さで両端にR1/4のおねじ金具をカシメたものを発注。
接続部もホースジョイントなんて生やさしい物はやめて、高圧配管用Wフェルール継手を採用。耐圧は泣く子も黙る25.5MPa!
継手とホースで締めてざっくり一万円(泣)!
ポンプ側接続部。10φ→Rc1/4めねじのWフェルール継手にR1/4おねじの耐圧ホースの一端を接続。ホースの耐圧は見ての通り14.0MPa。どうだ、これなら文句あるまい!
縁の下の継手部分。8φ→Rc1/4めねじのWフェルール継手にR1/4おねじの耐圧ホースを接続。
パワステフルード(と言っても大量に買い置きしてあるATFだけど)を補充して、配管作業は完了!
邪魔になるから外しておいたオルタネータも元に戻して、さあ、試運転だ!
・・・・・あれ?エンジンがかからないよ???
セルは回るが初爆がない。
言ってしまえば三週間前に起こった
インジェクタリレー不良と同じ症状なんだけど、そんな簡単に同じリレーがまた壊れるわけもない。今回の場合は、パワステフルードが噴出した時に何か周囲の部品とか配線に悪さでもしたんじゃなかろうか?
エンジンルームをバラして、フルードが噴いた周辺を中心に調べてみる。が、特におかしなところはない。
基本に帰ってスパークプラグを抜いて火花を見る。問題なし。
まさかと思いつつも念のため交換したばかりのインジェクタリレーも確認。異常なし。
インジェクタ自体も、直接12Vをかけるとちゃんとカチカチと作動している音もする。
インジェクタから実際に燃料が噴射されるかを目視で確認してみる。
インテークマニホールドから燃料レールごとインジェクタを引き上げて、噴射部分を露出状態にする。この状態でセルを回せばピュッピュッと燃料が噴射されるのを直接見ることができる。
・・・あれ?1本も噴射してないよ?
燃料ポンプか!?
エンジンキーONの状態で燃料ポンプリレーの接点(5番−3番)を短絡してみる。ウィーン。燃料ポンプはちゃんと回る。
となると、、、
燃料ポンプリレーをバラしてみる。
なんだこれはーーー!!(タローマンより)
腐ってる。。。まるで遺跡から発掘された古代の謎の機械のようだ。。。
燃料ポンプリレーがあるのは車内。パワステフルードが吹き出したのはエンジンルーム内。全く関連がない。
そう、たまたま偶然、パワステトラブルと同時に燃料ポンプリレーが死んだのであった(しかし、これでも先週までちゃんと作動してたのが驚き!)。
インジェクタリレーの時と同様に手持ちのリレーに交換すりゃいいんだけど、205の燃料ポンプリレーはどういうわけか普通の5極リレーとは違う端子構成になっている。普通のリレーで言うNC(通常閉)接点の端子もNO(通常開)と内部で接続されていて、NC接点は存在しない。
普通のリレーをそのまま挿してもダメなのだ。
ちょこっと配線を改造して、NC端子を使わずにNO端子にまとめることで普通の5極リレーで代用。
無事エンジン始動!二週間ぶりに買い物に行ける〜!!
その後400kmほど走行したけど、今度こそ漏れることもなく、どうやらようやく大成功!
1ヶ月の間に立て続けにトラブりまくった205。せめて年内ぐらいはもう何事もなく平和に過ごさせてほしいものだ。。。