2009/05/17

時間調整式間欠ワイパー

降ったりやんだりではっきしない天気の週末。こんな中途半端な雨の時に便利なのが間欠ワイパーだ。もちろん我が205にだってちゃんと間欠ワイパー機能ぐらいはある。けれど、イマドキのクルマみたいに間欠時間の調整ができないのが悔しい。
ならば、この間欠パルスを発振している回路の時定数を変えてやれば簡単にできるんじゃないかと、早速ワイパー回路の調査を開始!

どうやらヒューズボックスにあるこいつがワイパーの間欠動作を制御しているリレーらしい。
『CARTIER』『Made in France』げげっ、あのカルティエ製!?このリレー、一流ブランド品だったのかよ!?まあカルティエといえば時計とかライターもあるくらいだからリレーがあっても不思議じゃない(か?)。
・・・調べてみたところ、あのカルティエとはまったく関係ない『G.CARTIER』というフランスの電気部品メーカーだった(笑)。

早速このリレーを分解。予想通り、コイルと接点だけの一般的なリレーじゃなくて電子回路が同居している特殊リレーだ。基板上にはDip8ピンタイプのICが乗っている。間欠動作・・・Dip8ピン・・・とくると、電子工作マニアとしては真っ先に思いつくのがタイマIC・NE555。付いているICはU642Bという型番だけど、おそらくNE555の同等品じゃなかろうかと推測。
しかし、回路を追ってみたところどうもピン使いが違う。
ネットでデータシートを検索してみる。国内には見当たらなかったけど、世界中を探したら引っかかってきた。便利な世の中になったもんだと思う。
ICの正体はATMEL社製『Interval and Wipe/Wash Wiper Control IC』。すごい、、、ワイパー制御専用のICだ。こんなモノあるのかぁ。確かに、間欠動作もそうだけど、ウォッシャを噴射すると自動的に数回ワイパーが作動したり、考えてみるとワイパーの動作っていうのは結構複雑なんだなぁ。

リレー内部に組まれている回路はこのICのデータシートにある推奨回路と全く同じだった。しかもデータシートには『2番ピンの抵抗値を変化させると間欠時間が変えられる』ってしっかり明記されてるじゃん(基本的に英語はニガテなんだけどこういう時は一生懸命翻訳したりしちゃう自分が身勝手(笑))。

この配線、本来ならリレー1番ピンの61Bという配線から引っぱり出せばいいんだけど、205の場合この61Bの配線はヒューズボックス内部にあるから簡単にアクセスできない。そこで今回は回路図×印の通りリレー内部の基板のプリントパターンを切断してここからケースに穴を開けて配線を取出し、その先に間欠時間調整用ボリュームを付けるという方法をとった。
で、問題はこのボリュームをどこに取付けるかだ。そりゃあ内装のどこかに穴を開けて付けちゃえば簡単なんだけど、できることならやっぱりワイパーレバーに内蔵したい。

早速ワイパーレバーを分解。結構な部品点数だ。理想としては右端のツマミ部分をそっくり回して調整するような構造にできれば純正っぽくてカッコいいんだけど、どうやっても無理と判断。

その右端のツマミ部分の先端に丸穴を開けて、ジャンク箱にあった超小型ボリュームを押し込み、ホットボンドで固めるという後戻りできない安直な作戦をとった。

いかにもあとからくっつけました的なツマミがみっともないけど、、、ま、仕方ない。

あとは205に取付けてテスト。実に4秒から20秒ぐらいまで調整できるようになった。使ってみると最短の4秒っていうのが少々悠長で、ホントは1秒とか2秒で動いて欲しいことが多いんだけど、これはワイパーICの仕様だからしょうがない。ボリュームと配線材料少々だけで間欠ワイパーが完成したんだからヨシとしよう。



※現在はボリュームから6接点の超小型ロータリスイッチに変更。

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