2009/06/14

理想的な車速信号取出しに成功!<仮設編>

クルマ自体は気味が悪いくらい(笑)絶好調なんだけど、どうもこのところカーナビのご機嫌が悪い。2、3本違う路地を走ったり、平気で道無き山の中を突き進んだりする。調べたところ、フロントドライブシャフトに付けた自作車速センサがマトモにパルスを出力してないことがわかった。取付けたあの時は実に画期的な方法だと自画自賛したものだけど、あのヤワいガラス管入りのリードスイッチを車外に露出した部分(しかも路面近く)に付けてるわけだから、耐久性なんてあったもんじゃない。振動、石跳ね、錆、etc...ハッキリした原因はわからないけど、とにかくパルス出力を時々お休みするようだ。

もっと確実で安定した車速信号を取出す方法はないものか?・・・いろいろ調べていくうちにスピードメータの構造を解説したサイトに目が止まった。スピードメータは内部に磁石を持っていて、これが回転する時に発生する渦電流の力を利用して針を振っている。であれば、この磁力をうまく拾えれば車速信号として使える。しかも回転数はまさしくJISに規定された637回転/kmだ(フランス車だからJISじゃないけど、たぶん一緒だろう)。

早速部屋にある予備の中古メータパネルを使って実験してみた。
導通チェックレンジにしたテスタにリードスイッチをつないで、まずはス ピードメータ周辺のあちこちに近付けてみる。「ピー!」おおっ、鳴った鳴った!その位置にリードスイッチを仮固定して、今度はメータケーブルの差込口にド ライバを突っ込んで無理やり回してみる。「ピ、ピ、ピ」「おおおっ、ちゃんと回転に同期するぜ!」

でも、さすがにメータユニット外部からだと磁力が弱いとみえてすごく不安定。リードスイッチがほんのちょっとズレるとすぐだめになる。
となればメータ内部に装着するしかあるまい。
さっそくスピードメータを外して分解してみる。以前、トリップメータを修理した時にバラしてるから要領はわかっている。
だからって何もここまでバラすことはないのにさぁ。これが私の悪い癖(笑)。
一応念のため最近再び動きが渋くなってきたトリップメータのリセット機構にはたっぷり潤滑剤を吹いておいた。
リードスイッチはやたら割れやすいからあらかじめ熱収縮チューブで絶縁を兼ねて補強。
磁石は、ダイキャストボディ部分の下に収まっている丸い金属の皿の中に付いている。真ん中に軸が通る穴が空けられているフェライト棒磁石。この両端 の磁力を拾えばいいわけだから、ここまでバラしてやればハッキリ言って周辺ならどこでもいい感じだ。ただ、あまりに磁石に近付け過ぎると磁力が強過ぎて リードスイッチがOFFになる角度が思いっ切り狭くなっちゃう。これはこれで問題になりそう。
結局、左写真の通りリードスイッチを隙間に半分ぐらい頭を突っ込んだ状態で瞬間接着剤で仮固定してその上からコーキング剤で固めた。

メータユニットを元通りパネルに戻す。配線はパネルの裏カバーにたまたま開いていた穴から引き出した。

結果は上々、ナビの精度も確実に向上。これまでのインチキ車速パルスとは違ってJIS規格にちゃんと準拠した60km/h時637rpmの車速パル スだもんね。1回転に付1本の磁石の両極を拾うわけだから日産車系と同じ2パルス方式ってことになる。そのおかげか、インチキ車速パルスではうまく作動し なくて仕方なくエンジン回転数制御にしていたオートクルーズコントローラも今回は正式な車速検知方式にしたらちゃんと作動!
強いていえば心配なのはリードスイッチの寿命。データシートによればだいたい百万回〜1億回ぐらいの動作は保証しているみたいだけど、1km走るだけで 637×2回もON/OFFするわけだから、800kmも走ったらもう百万回オーバーだ。もっとも、リードスイッチ自体は1本百円だからダメになったら取 り替えりゃいいんだけど、ここは引き続き改善策を考えてみようと思う。

0 件のコメント: