普通に安心して乗れるクルマとして我が家では安全パイの地位に君臨してきたレガシィ・ランカスターも、気付けばもう15年目を迎える。
これぐらいの年式の水平対向エンジン特有の持病がカムカバーからのオイル漏れ。ここ数年見て見ぬ振りして乗ってきたけど、運転席側はついに地べたに水溜まりならぬオイル溜まりができるほどの漏れに発展。これじゃあ今年の車検に通らないよ。とりあえずカムカバーのボルトを増し締めしてみた。
FJ25型水平対向エンジンの場合、カムカバーは左右それぞれ6本のボルトで締められている。
運転席側側の下部真ん中のボルトを増し締めした時だ。「ぐにゅ!」イヤ〜な手応えを感じた。恐る恐るボルトを抜いてみると、、、
あ〜あ、完全にねじ切っちゃたよ。しかも簡単には手に入りそうもない特殊な段付きボルト。ってことはそもそも増し締めなんかには対応してないんじゃん。
ボルトをどうするかはとりあえず置いといて、こうなったら根本的にカムカバーの漏れを直すことにした。
普通のエンジンであればカムカバーはエンジンの上面にあるから外すのはわけないけど、水平対向エンジンの場合は側面だけに結構面倒。エアフィルタ、エアフローメーターを外し、点火プラグを抜いて、その他もろもろ邪魔になるモノを取っ払う。パワステ配管も邪魔なので一時的に外してメクラ蓋をしておいた。4気筒エンジンでさえ狭くて大変だから6気筒エンジンじゃもしかしたら無理かもしれない。
カバーを外した内部はまあ歳相応といった感じか。焼けや傷はなさそうだからまだまだ大丈夫だろう。
外したカムカバー。スバルではロッカーカバーと呼んでいるらしい。この外周と真ん中の2つのプラグ穴にゴムのガスケットが入っている。本来ならこいつらを新品に交換しちゃえばいいだけなんだけど、そんなもの手元に用意してないから今回はこのガスケットと液状ガスケットの併用で誤魔化そうという計画。
そうそう、問題の折れたボルトの穴がここ。奥にボルトが残っている。ドリルでさらっちまえば何とかなりそうだ。
ところがこの位置、写真は撮れるんだけどタイヤハウスが邪魔してどうやってもドリルが入るスペースなんてない。
そこで、タイヤを外して、ちょうど折れたネジ穴の位置の延長線上のタイヤハウスに思い切って穴を開けた。
ここから長いドリル歯を突っ込んで、エンジンルームの外側から折れ残ったボルトをさらってやる作戦だ。
結果としてはこれが大成功。エンジンブロック側のネジ山はしっかり残したままうまいことボルト屑だけを排除することができた。
さあ、そうなると折れた段付きボルトをどうするかだ。
以前、スピードメーターケーブルをツギハギした時に使った8φのアルミパイプとM6のステンレスボルトを利用して、似たようなボルトを作ってみた。ここからオイル漏れしないように隙間には液状ガスケットを注入。
カムカバーの方はガスケットの両側に液状ガスケットを塗りたくった。いずれは新しいガスケットに交換しなくちゃなんないだろうけど、しばらくはこれでももってくれるだろう。
自作の段付きボルトもカムカバーも結果は上々。無事にオイル漏れは止まりました。